上腕骨外側上顆炎に対する運動療法+超音波治療の効果スポンサーリンク 2020.10.25スポンサーリンクタイトルExercise and Therapeutic Ultrasound Compared with Corticosteroid Injection for Chronic Lateral Epicondylitis: A Randomized Controlled TrialDOI: 10.5604/15093492.1173377目的今回の研究の目的は上腕骨外側上顆炎に対してステロイド注射と理学療法(エクササイズ+超音波)の比較の効果を検証した.方法取り込み基準①18歳以上②外側上顆炎の診断を受けて3カ月経過③middle finger extensionと手関節背屈抵抗で痛みがある除外基準①手根管症候群②頚椎症性神経根症③腱板損傷④過去6週間の肘の外傷⑤両肘に症状がある⑥ステロイド注射が禁忌研究デザイン患者はランダムに以下の2つ群に割り当てられた.グループ①ステロイド注射(6週間で最大2回可能)グループ②理学療法(6週間 18回の理学療法を提供)1週に3回の理学療法(超音波、ストレッチ)を6週間行ったアウトカム以下のアウトカムをベースラインと6週と12週でフォローアップした.VASPatient-Rated Tennis Elbow Evaluation questionnaire握力結果6週、12週ともに両群でVAS、質問票、握力と全てのアウトカムが優位に改善した.注射と理学療法で比較すると6週では注射のほうが優位に改善したが、12週では理学療法で優位に改善した.考察今回の研究では12週で両群ともに優位に改善したが、6週では注射群の方が優れており、12週では理学療法の効果が持続した.これらの結果は過去の研究でも同様でステロイド注射は短期的に効果があり、理学療法は中期・長期的に効果があると示されている.今回の研究で6週間のエクササイズと超音波の併用で優位に改善し、効果が12週まで継続することが示唆された.解説上腕骨外側上顆炎に対して理学療法と超音波の併用を6週間介入(週3回の合計18回)を提供することで痛み、機能障害、握力が改善することが示された.超音波の設定は1MHz、1.5 w/cm2、duty cycle 20% で5~7分間です.詳細に関してはリンクを貼っているので論文を参照してください.こちらのブログも参考にしてみてください上腕骨外側上顆炎に対する理学療法上腕骨外側上顆炎とは上腕骨外側上顆炎はテニス肘とも呼ばれており、手関節背屈動作を繰り返すテニスプレーヤーに多いオーバーユース症候群の一つです.上腕骨外側上顆における前腕伸筋群(特に短橈側手根伸筋)起始部の腱付着部の炎症により疼痛が生じる
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