Effectiveness of routine physical therapy with and without manual therapy in treatment of plantar fasciitis
ランダム化比較試験
本研究の目的は足底腱膜炎に対して理学療法+徒手療法と理学療法単独による
効果を比較検証することである.
取り込み基準
①20~70歳
②Lower Extremity Functional Scale (LEFS) 65点以下
除外基準
①徒手療法禁忌(腫瘍、骨折、リウマチなど)
②膝・足の手術歴
60名の患者がランダムに2つのグループに割り当てられた.
理学療法+徒手療法
理学療法単独

参加者の基礎情報は以下を参照

6週間の徒手療法と理学療法を実施.
徒手療法の内容は
・軟部組織モビライゼーション (腓腹筋・ヒラメ筋、足底腱膜)
・関節モビライゼーション(後足部にメイトランド手技を用いて実施)
理学療法の内容は
・超音波治療(100%、3MHZ、1.5W、7分間)
・ストレッチ(足底腱膜)
・筋力トレーニング(足関節底屈、足部内在筋に対して実施)
※最初の2週は週2回、その後は1週に1回の理学療法を4週間受けた
6週間の理学療法を実施
理学療法の内容は
・超音波治療(100%、3MHZ、1.5W、7分間)
・ストレッチ(足底腱膜)
・筋力トレーニング(足関節底屈、足部内在筋に対して実施)
※最初の2週は週2回、その後は1週に1回の理学療法を4週間受けた
以下のアウトカムを開始時、3週、6週(介入後)で測定した.
- Foot and Ankle Ability Measure (FAAM)
- Lower Extremity Functional Scale (LEFS)
- 痛み:NRS

Foot and Ankle Ability Measure (FAAM)
両群を比較すると徒手療法を併用したグループの方が優位な改善を示した.
Lower Extremity Functional Scale (LEFS)
両群を比較すると徒手療法を併用したグループの方が優位な改善を示した.
痛み:NRS
両群を比較すると徒手療法を併用したグループの方が優位な改善を示した.
今回は足底腱膜炎の症例に対して理学療法と徒手療法の併用
が理学療法単独と比較して効果に違いがあるのかを検証
した論文を紹介しました.
結果としては
徒手療法を併用したグループの方が
機能や痛みは優位な改善を示しました.
フォローアップ期間が短いため、長期的な効果は不明ですが
短期的には理学療法と徒手療法の併用は痛みの改善に
有効であることが分かりました.
徒手療法や理学療法の内容は軟部組織モビライゼーションやストレッチ、
筋力トレーニングなど一般的な内容が行われているため、そこまで
技術は必要ではない点は臨床に適応しやすいと思います.

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