アボカドが変形性股関節症の関節裂隙の狭小化を抑制する?スポンサーリンク 2021.03.04スポンサーリンクタイトルStructural effect of avocado/soybean unsaponifiables on joint space loss in osteoarthritis of the hipDOI: 10.1002/art1.10239研究デザインパイロット研究目的本研究の目的は変形性股関節症(股関節OA)に対してアボカド大豆不鹸化物(Avocadohoybean unsaponifiables:ASU)の効果をパイロット研究で調査することである.方法取り込み基準①50~80歳②European League Against Rheumatism (EULAR)で股関節OAの診断③Kellgren/Lawrence (K/L) grade ⅠB~Ⅲ④joint space 1mm以上⑤6カ月以上持続する疼痛⑥Lequesne Index 4点以上除外基準①重度の合併症あり②2年以内にTHA予定③Kellgren/Lawrence (K/L) grade ⅠA、Ⅳ④1カ月以内のコルチコイド注射⑤3カ月以内の滑膜修復研究方法163名の患者がランダムに2つのグループに割り当てられたアボカド大豆不鹸化物(ASU)グループプラセボグループ患者の基礎情報は以下を参照研究の流れは以下を参照治療内容アボカド大豆不鹸化物(ASU)グループは300mgカプセルを毎日2年間服用プラセボグループは偽薬を毎日2年間服用※治療期間中はNSAIDsの服用を許可アウトカム以下のアウトカムを開始時、2年後(介入後)で測定した.股関節裂隙:joint space機能:Lequesne Index疼痛:VAS(安静時)NSAIDsの服用回数患者満足度病欠日数THA移行の割合結果股関節裂隙:joint space関節裂隙の進行はアボカド大豆不鹸化物(ASU)グループ:2.35mm(開始時)から1.87mm(2年後)プラセボグループ:2.5mm(開始時)から1.9mm(2年後)両群間で優位差はなし.関節裂隙の中央値2.45mmでサブグループ解析した結果アボカド大豆不鹸化物(ASU)グループ:1.6mm(開始時)から1.22mm(2年後)プラセボグループ:1.69mm(開始時)から0.84mm(2年後)関節裂隙が少ない群間で比較するとアボカド大豆不鹸化物(ASU)グループの方が関節裂隙の進行は少ない結果となった.その他のアウトカムその他のアウトカムである機能、痛み、内服回数、患者満足度、THA移行率、病欠日数に関しては両群間で優位差はなし.解説今回はアボカドに含まれているアボカド大豆不鹸化物(ASU)が変形股関節の関節裂隙の狭小化の抑制に効果的なのかを検証した論文を紹介しました.結果として両群間では優位差はありませんでしたが関節裂隙が狭いグループでサブグループ解析した結果はアボカド大豆不鹸化物(ASU)を服用したグループの方が関節裂隙の進行を防ぐことが示されました.その他の、アウトカムに関しては両群間では優位差はありませんでした.
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