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石灰沈着性腱板炎に対する衝撃波の有効性

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タイトル

Effect of extracorporeal shock wave therapy on the shoulder joint functional status of patients with calcific tendinitis

PMCID: PMC5080166

研究デザイン

ランダム化比較試験

目的

石灰沈着性腱板炎に対する保存的治療は非ステロイド性抗炎症薬、
肩峰下ステロイド注射、超音波治療、放射線治療、理学療法などが
あるが、これらの効果は限定的である.
保存療法で改善しない症例には外科的手術を行う治療法もある.
また、体外衝撃波治療(ESWT)は非侵襲的治療法であり痛みの改善と関連がある
と報告されている.
しかし、ほとんどの研究ではフォローアップが少ない現状がある.
よって、本研究の目的は石灰沈着性腱板炎に対して長期的フォローアップ
を通してESWTの効果を検証することである.

方法

取り込み基準
①超音波にて石灰沈着性腱板炎と診断


除外基準
①頸椎病変
②胸鎖関節病変
③妊婦
④神経症状あり
⑤腱板断裂
⑥肩峰下滑液包炎

研究方法

34名の患者がランダムに2つのグループに割り当てられた

体外衝撃波治療(ESWT) グループ

コントロール グループ

患者の基礎情報は以下を参照

コントロール グループ

コントロールグループは以下の治療を実施.

・非ステロイド性抗炎症薬の使用(6週間)
・ホットパック(20分間)
・経皮的電気神経刺激(15分間)
・超音波治療(5分間)

※週3回を12週間実施した.

体外衝撃波治療(ESWT) グループ

週3回、6週間のESWTを合計960回実施した.

アウトカム

以下のアウトカムを開始時2週6週12週で測定した.

  • Constant Murley scale (CMS)
結果

Constant Murley Scale (CMS) 

両群間で比較すると、2週、6週、12週と全ての時点で
体外衝撃波治療(ESWT)の方が優位な改善を示しました.

解説

今回は石灰沈着性腱板炎に対して体外衝撃波治療(ESWT)の有効性
を検証した論文を紹介しました.

結果としては
体外衝撃波治療(ESWT)は肩関節機能の改善に有効である
ことが示されました.

本研究中にESWTを受けた患者の副作用は認められなかったことから
非侵襲的治療の有効性が高いと結論づけています.

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