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変形性股関節症に対するリハビリテーション【エクササイズvsコントロール】

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タイトル

Exercise therapy in hip osteoarthritis–a randomized controlled trial

PMCID: PMC4174683

研究デザイン

ランダム化比較試験

目的

今回の研究の目的は変形性股関節症に対して一般的な股関節のエクササイズ
がプラセボ群やコントロール群と比較して有効であるのかを検証することである.

方法

取り込み基準
①18~85歳
②米国リウマチ学会の股関節OAの診断基準を満たす
③片側または両側の股関節痛


除外基準
①THAの既往
②先天性股関節疾患
③下肢や腰部の病変
④コンプライアンス不良
⑤3カ月以内の理学療法歴
⑥1年以内のコルチコイド注射歴

研究方法

218名の患者がランダムに3つのグループに割り当てられた.

エクササイズグループ

プラセボ超音波グループ(placebo ultrasound group)

コントロールグループ

患者の基礎情報は以下を参照

エクササイズグループ

週に1回の理学療法と週に2回のホームエクササイズを実施した.

・患者教育
・筋力トレーニング
・固有受容器エクササイズ
・バランス訓練
・ストレッチ

※介入は12週間を実施
※1回の介入時間は60~90分

プラセボ超音波グループ(placebo ultrasound group)

プラセボの超音波を実施

Control group

未治療のグループ

アウトカム

以下のアウトカムを開始時12週目(介入後)で測定した.

  • SF-36
  • WOMAC score(痛み、機能、こわばり)
結果

SF-36

3群間で優位差なし.

WOMAC score(痛み、機能、こわばり)

痛みと機能はエクササイズグループで優位な改善を示した.

こわばりは3群間で優位差なし.

解説

今回は変形性股関節症に対して
12週間のエクササイズの有効性を検証した論文を紹介しました.

結果としてエクササイズグループは
12週間後はWOMAC scoreで痛みと機能の優位な改善を示しました.

長期的にフォローアップしていないため、長期的な効果は不明となっていますが
中期的にはエクササイズにより痛みや機能の改善に有効であることが
示唆されました.

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