ハムストリングス損傷 遠心性トレーニング(Lプロトコル)の有効性スポンサーリンク 2021.01.31スポンサーリンクタイトルAcute hamstring injuries in Swedish elite football: a prospective randomised controlled clinical trial comparing two rehabilitation protocolsDOI: 10.1136/bjsports-2013-092165研究デザインランダム化比較試験目的今回の研究の主な目的はスウェーデンのエリートサッカー選手を対象とした急性のハムストリングス損傷に対して、筋腱の長さに焦点を置いた異なるリハビリテーションプロトコルを使用してスポーツ復帰に必要な日数を検証することである.方法取り込み基準①急性のハムストリングス損傷②圧痛あり③他動SLR test で痛みあり④ハムストリングスの収縮時痛あり除外基準①過去6カ月以内での同側のハムストリングス損傷②外傷性の痛み③慢性の背部痛④妊婦研究方法75名の患者がランダムに2つのグループに割り当てられた.筋肉を伸長することを意識した遠心性トレーニング:L-protocol伸張性は意識せずに従来のトレーニング:C-protocol患者情報は以下を参照L-protocolエクササイズ①柔軟性拡大を目的にしたエクササイズエクササイズ②筋力と骨盤・体幹の安定を意識したエクササイズエクササイズ③筋力強化トレーニング※トレーニングは監督下で最低でも週に1回実施※トレーニング中は痛みを出さないよう実施C-protocolエクササイズ①柔軟性拡大を目的にしたエクササイズエクササイズ②筋力と骨盤・体幹の安定を意識したエクササイズエクササイズ③筋力強化トレーニング※トレーニングは監督下で最低でも週に1回実施※トレーニング中は痛みを出さないよう実施アウトカム以下のアウトカムを測定した.スポーツ復帰までの日数:プライマリーアウトカム12カ月以内の再発率結果スポーツ復帰までの日数L-protocolで優位にスポーツ復帰までの期間が短かった.L-protocol:平均28日C-protocol:平均51日損傷タイプで分類するとスプリントタイプとストレッチタイプで調査するとスプリントタイプ損傷の方が復帰までの期間が短いことが示された.12カ月以内の再発率12カ月のフォローアップ期間中にC-protocolグループから1名の再損傷があった.再損傷は復帰後6カ月後であった.解説今回は論文の著者であるAsklingらが提唱する筋肉を伸長するトレーニングの導入(L-protocol)をした方がスポーツ復帰までの期間が短縮されることが示されました.また再発率は今回の対象では1人でしたが、ヨーロッパのサッカー選手を対象とした研究では12~25%と再発率も低いことが示されています.これに関して筆者が提唱するH testの導入による効果であると述べています.H testとは背臥位で可能な限り自動でSLRを素早く3回やってもらい疼痛や不安感が出現した場合に陽性となるテストです。今回の論文の対象はこのH testで陽性の場合はスポーツ復帰を約1週間延長して、H test 陰性になるまではスポーツを遅らせました.このH test導入により再発リスクが低いのではと筆者は述べています.L-protocolの紹介動画
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