肩峰下インピンジメントに対するリハビリテーション【理学療法 vs ホームエクササイズ】スポンサーリンク 2021.01.17スポンサーリンクタイトルHome exercises and supervised exercises are similarly effective for people with subacromial impingement: a randomised trialDOI: 10.1016/j.jphys.2015.05.014研究デザインランダム化比較試験目的本研究の目的は肩峰下インピンジメントに対してホームエクササイズと監督下での理学療法で痛みや機能障害の改善の効果が異なるかを検証することである.方法取り込み基準①18~65歳②12週間以上の一側性の肩の痛み③painful arc test 陽性④infraspinatus test 陽性⑤Kennedy-Hawkins test 陽性⑥肩甲上腕関節の可動域正常除外基準①不安定肩②肩鎖関節損傷③関節唇損傷④腱板断裂全層⑤肩関節OA⑥肩関節の手術の既往⑦頸椎の病変⑧リウマチ⑨精神疾患研究方法46名の患者がランダムに2つのグループに割り当てられた.ホームエクササイズグループ理学療法グループ患者情報は以下を参照ホームエクササイズグループ最初の1回のみ理学療法士から個別の介入プログラムを指導された.6週間のホームエクササイズを実施主な内容は肩甲帯安定化エクササイズ、ローテーターカフエクササイズ、可動域エクササイズ、短縮した筋に対してのストレッチを実施.理学療法グループ最大10回の理学療法とホームエクササイズ指導を受けた.6週間の理学療法に加えてホームエクササイズを実施.主な内容はホームエクササイズグループ同様に肩甲帯安定化エクササイズ、ローテーターカフエクササイズ、可動域エクササイズ、短縮した筋に対してのストレッチを実施.アウトカム以下のアウトカムを介入前と6週(介入終了時)、26週に測定した.Shoulder Pain and Disability Index (SPADI):プライマリーアウトカム平均の痛み:NRS整形外科テスト:painful arc、infraspinatus test 、Kennedy-Hawkins test恐怖回避思考:Fear Avoidance Beliefs Questionnaire (FABQ)可動域(屈曲、外転、外旋、内旋)患者満足度結果Shoulder Pain and Disability Index (SPADI)6週、12週ともに両群間で優位差はなし.痛み6週時点では両群間で優位差はなし.Fear Avoidance Beliefs Questionnaire (FABQ)両群間で優位差はなし.可動域両群間で優位差はなし.解説今回は肩峰下インピンジメントに対しホームエクササイズと理学療法で有効性を比較した研究です.結果としては両群間で優位差はなく、ホームエクササイズも理学療法同様の効果があることが示されました.論文の著者としては介入効果が同じであるため最初の一回の理学療法以降はその後の理学療法が必要かどうかを考える余地があると結論付けています.
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