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変形性膝関節症に対する理学療法・リハビリ【システマティックレビュー】

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タイトル

Aerobic walking or strengthening exercise for osteoarthritis of the knee?
A systematic review

PMCID: PMC1755453 DOI: 10.1136/ard.2004.028746

研究デザイン

システマティックレビュー

目的

変形性膝関節症の治療は痛みと機能障害の改善が目標である.
ガイドラインでは有酸素運動と大腿四頭筋の筋力強化が痛みの改善に有効であると
証明されている.
大腿四頭筋の筋力強化には様々な方法があるが、変形性膝関節症の多数の患者が
利用できないような病院での機械を使った運動が多くある.
さらに、有酸素運動と大腿四頭筋の筋力強化を比較したレビューは少ない.
よって、今回の研究の目的は有酸素運動と自宅で出来る大腿四頭筋の筋力強化を
比較して有効性を検証することである.

方法

最終的には合計13のRCT研究を収集
【内訳】
有酸素運動:3つ
自宅での大腿四頭筋の筋力強化運動:9つ
有酸素運動 VS 大腿四頭筋の筋力強化:1つ

アウトカム
  • 痛み:Primary outcome
  • self reported disability:Secondary outcome
結果

痛み:Primary outcome

フォレストプロットから有酸素運動と筋力運動ともにコントロール群よりは
痛みの改善が示されています.

効果量(effect size)
有酸素運動:0.52(CI=0.34~0.70)
筋力強化運動:0.32(CI=0.23~0.42)

self reported disability(能力障害):Secondary outcome

フォレストプロットから有酸素運動と筋力強化運動ともにコントロール群よりは
能力障害の改善が示されています.

効果量(effect size)
有酸素運動:0.46(CI=0.25~0.67)
筋力強化運動:0.32(CI=0.23~0.41)

解説

有酸素運動、自宅ベースでの筋力強化運動ともに痛みと機能障害の改善
が示されました.
注意点としては有酸素運動のRCTの数が少ない点が挙げられています.

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