変形性膝関節症に対する理学療法・リハビリ【水治運動 VS 陸上運動】スポンサーリンク 2021.01.06スポンサーリンクタイトルHydrotherapy versus conventional land-based exercise for the management of patients with osteoarthritis of the knee: a randomized clinical trialDOI: 10.2522/ptj.20060040研究デザインランダム化比較試験目的本研究の目的は変形性膝関節症に対して水中運動と従来の陸上運動と比較して水中運動の有効性を検証することである.方法取り込み基準①変形性膝関節症の診断あり②VAS 30~90mm除外基準①神経症状あり②心臓疾患③膝OA以外に四肢に症状あり④全身性疾患あり⑤てんかん⑥皮膚疾患⑦歩行困難⑧精神疾患⑨過去3カ月以内の関節内ステロイド注射歴⑩過去6カ月以内の理学療法歴研究デザイン64名の患者がランダムに水中運動(water-based exercise group)陸上運動(land-based exercise group)2つのグループ割り当てられた.患者のベースラインはこちら水中運動(water-based exercise group)ストレッチ筋力運動(等尺性運動・等張性運動)介入内容の詳細はこちら50分の運動を週に3回 合計18週間実施陸上運動(land-based exercise group)ストレッチ筋力運動(等尺性運動・等張性運動)介入内容の詳細はこちら50分の運動を週に3回 合計18週間実施アウトカム以下のアウトカムを0週(研究開始時)、9週、18週(研究終了時)に測定した.VAS(プライマリーアウトカム)Lequesne IndexWOMAC スコア50-foot (15.24m) walk test (50FWT):疼痛と歩行速度NSAIDs使用回数結果VAS9週と18週ともに両群ともに優位に痛みは改善.両群間での優位差はなし.Lequesne Index9週では両群間ともに優位に改善.水中運動のみ18週で優位に改善.WOMAC スコア両群ともに優位に改善.両群間での比較では有意差なし.50-foot (15.24m) walk test (50FWT):疼痛と歩行速度両群ともに優位に痛みは改善.18週時点の評価では水中運動が陸上運動より優位に痛み改善.歩行速度は両群ともに優位に改善.解説今回は変形性膝関節症に対して水中運動と陸上運動をランダム化比較試験で調査した研究となってます。結果としては痛みは各グループともに改善は示しましたが、両群間で優位差はなく、水中療法の方が有効であるとは示唆されませんでした.簡単にまとめると、どっちも効果は同じという結果になっています。論文の筆者は50-foot (15.24-m) walk testは水中運動グループの方が痛みが改善したと報告していますが、Secondary Outcomeであるため注意が必要です。
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