Exercise therapy versus arthroscopic partial meniscectomy for degenerative meniscal tear in middle aged patients: randomised controlled trial with two year follow-up
PMCID: PMC4957588
ランダム化比較試験
今回の研究の目的は中年の内側半月板損傷に対して理学療法が手術より優れているのかを
調査することである.
取り込み基準
①35歳~60歳
②一側性の膝関節の痛みが2カ月以上あり(明らかな外傷なし)
③内側半月板の退行変性あり(MRIにて)
除外基準
①急性外傷
②拘縮膝
③靭帯損傷
④過去2年以内で膝の手術歴がある
140名の患者がランダムに
理学療法グループと手術グループ(半月板部分切除)に割り当てられた.
- 神経学的なエクササイズ
- 筋力トレーニング



上記の理学療法を12週間実施した.
以下のアウトカムを3カ月、12カ月、2年でフォローアップした.
- KOOS(knee injury and osteoarthritis outcome score)
- 筋力(膝伸展、膝屈曲)
- SF-36
- パフォーマンステスト
one leg hop test、6 m timed hop test、knee bends test
KOOS
3カ月、12カ月、2年でのアウトカムは
両群間で優位差はなし.
理学療法グループは25.3点(21.6~29点)の改善
手術グループは24.4点(20.7~28.0点)の改善

筋力
3カ月と12カ月のアウトカムは
理学療法グループの方が膝伸展・膝屈曲ともに優位に改善.

SF-36
2年間後のアウトカムは両群間で優位差はなし.

パフォーマンステスト
3ヶ月、12ヶ月のアウトカムは
6mホップテストのみ理学療法グループで優位に改善.
その他のテストは両群間で優位差はなし.

今回の研究を通して中年における内側半月板損傷に対して
理学療法は手術と同様の効果が期待できることが示唆されました.
2年間のフォローアップ期間でKOOSは両群間で優位差なし.
筋力は理学療法グループの方が優位に優れているという結果になっています.

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