頚椎症性神経根症に対して牽引と理学療法の併用は有効かスポンサーリンク 2020.10.31スポンサーリンクタイトルCervical Radiculopathy: Effectiveness of Adding Traction to Physical Therapy—A Systematic Reviewand Meta-Analysis of Randomized Controlled TrialsDOI: 10.1093/physth/pzy001研究デザインシステマティックレビュー・メタアナリシス目的今回の研究の目的は頚椎症性神経根症に対して機械または徒手を使った牽引と理学療法を併用することで理学療法のみのグループより痛みや機能障害に有効なのかを複数のランダム化比較試験をシステマティックレビューとして評価することである.方法2人の著者が別々に複数の文献検索サイトを使用し論文を抽出した.取り込み基準①18歳以上以下の②~④で1つでも当てはまる②MRI、筋電図検査などを通して頚椎症性神経根症の診断がある③clinical prediction rulesで4つ中3つ該当する④臨床所見がある(放散痛による運動や感覚の異常所見)除外基準①リウマチ②頚椎症性神経根症③腫瘍④多発性硬化症などの神経障害介入方法グループ1:牽引+理学療法グループ2:理学療法のみアウトカム以下のアウトカムを短期(3カ月)、中期(3~6カ月)、長期(6~12カ月)でフォローアップ.NRSNeck Disability Index (NDI)理学療法理学療法の内容は各論文により違いはありますが以下の通りです.介入頻度は合計3~4週で回数は7~15セッションと研究によりばらつきあり.超音波ホットパック頸椎モビライゼーションストレッチ筋力強化訓練(頸部・肩甲帯)胸椎マニュプレーション結果最終的に5つの論文が抽出基準を満たした.痛みと機能障害を短期、中期、長期でフォローアップ.機械を使用した牽引の場合 3カ月3~6カ月6~12カ月痛み優位差あり優位差あり優位差なし機能障害優位差なし有意差あり優位差なし徒手を使用した牽引の場合 3カ月痛み優位差あり 解説理学療法に加えて頸椎牽引を併用することで痛みと機能障害が短期的、中期的に優位な差があることが示唆されたシステマティックレビューです.頚椎症性神経根症は複数の治療を併用することで効果的であるという論文もあるため、理学療法だけでなく頸椎牽引も取り入れることで痛み改善に有効であると思います.詳細に関してはリンクを貼っているので論文を参照してください.
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