クリニカルプレディクションルールについて
クリニカルプレディクションルールとは病歴や検査結果や身体検査などの複数の因子を
組み合わせる事で診断や治療を定量化できる予測式です.
予測できる内容
- スクリーニング
- 予後
- 診断
- 治療
CPRを使用するメリット
- 客観的なデータに基づいて診断や治療を行うことができる
- 臨床推論だけに頼ることなく介入の予後を判断できることで
バイアスを減らすことができる - 経験が浅い理学療法士でも妥当的な介入を行うことができる
CPRの作り方
CPRは3つのステップで妥当性を検証します.
- Step 1 作成段階(Derivation)
観察研究から得られた所見から予測因子を見つけます.
- Step 2 検証段階(Validation)
Step 1で作成したCPRモデルの妥当性を別の対象で検証します.
- Step 3 応用段階(Impact analaysis)
RCT(randomized controlled trial:ランダム化比較試験)などの介入研究を実施して
患者のアウトカムの改善を評価して、臨床で有用なのかを判断します.
CPRを患者に適応する際の注意点
- 研究のデザイン
3 stepの中でどこまで研究が進んでいるか確認します. - 取り込み基準と除外基準
自分の患者とCRPの論文の参加者を比較して、目の前の患者が取り込み基準を
満たしているかを確認します - アウトカム
どんなアウトカムが何週間の時点で改善しているかを確認します. - 臨床的優位性
統計学的優位性と臨床的優位性を区別して判断します.
最終的には臨床的にどこまで有益化かを判断します.
判断の方法に関してはMinimal Clinically Important Difference(MCID)という
概念を用いて判断します.
まとめ
CPRは客観的なデータを元に目の前の患者がの介入の成功確率が判断できる
など様々な可能性をもっています.
しかし、まだまだ発展段階であり私が調べた中では、理学療法分野の中でStep 3の
応用段階(Impact analaysis)まで研究が進んでいる論文を探すことはできませんでした.
今現段階ではエビデンスの高いCPRはない中で論文を批判的吟味して内的妥当性と
外的妥当性を総合的に判断したうえで臨床に活用していく方法がいいのではないかと
思います.
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