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シーバー病(踵骨骨端症)に対する理学療法

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今回は小児疾患であるシーバー病についての
病態や理学療法内容についてお伝えします。

シーバー病とは

シーバー病(踵骨骨端症)とは反復するアキレス腱の牽引により踵骨骨端部に
痛みが出現します。

ランニングやジャンプが多いスポーツに症状が出やすい
いわゆるオーバーユース症候群の一つです。

病態としてはオスグッド病に似ているかもしれません。

2013  藤原憲太 Sever病 小児臨床より引用

シーバー病の症状とは

主には踵の痛みが主訴です。

症状が強い場合は歩行時痛運動時痛に加えて安静時にも痛みを
伴うケースもあります。

検査方法

・One-leg heel standing(片脚での踵上げ)
症状がある側で踵上げをして再現痛を評価します

・Squeeze Test
踵骨を圧迫して再現痛を評価します

こちらがSqueeze Testの検査方法です。

理学療法の内容

アイシング

症状が強い場合はアイシングをして炎症管理をします。

ストレッチ

踵骨への牽引力を減らすために下腿三頭筋足底腱膜
ストレッチを行います。

テーピング

踵骨への負担を減らすためにテーピングは効果的です。
即時的に痛みが改善するケースもあるため試してみても
いいかもしれません。

インソール

踵骨アライメントを評価して踵骨の回内や回外を修正するような
インソールを作成することで踵骨への負担を減らしたり、
衝撃を吸収する役割があります。

また、補高することでアキレス腱への緊張を緩和させて
踵骨への負担を減らすことも有効です。

患者教育

痛みがある時期は運動を禁止するよう指導しましょう。
また炎症管理ではアイシングの徹底など患者自らが
痛みをコントロールできるように指導します。

まとめ

今回はシーバー病に対する病態や治療内容をお伝えしました。


痛みが落ち着いても、運動再開により再発するケースもあるため
再発予防のための運動療法も重要となってきます。

引用文献
  • James AM el al. “Effectiveness of interventions in reducing pain and maintaining physical activity in children and adolescents with calcaneal apophysitis (Sever’s disease): a systematic review”. Journal of foot and ankle research. 2013
  • 藤原憲太.Sever病(踵骨骨端症:calcaneal apophysitis).小児臨床. 2013

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